内部表現上の仮想空間である。人間はその空間に、もう一人の自分というよりも、自分の身体の一部が広がっている感覚で存在することができる。そこで対峙する相手を支配する闘いが洗脳、あるいは洗脳護身術である。
以上を、苫米地 英人 (著)『苫米地英人コレクション1 洗脳護身術』47ページより引用させていただきました。
テレビを筆頭にマスメディアが創り出している仮想空間ってあると思うんですよね。
たとえばパリオリンピック閉会式のトム・クルーズです。
トム・クルーズはただの俳優ですが、マスメディアの創り出した仮想空間によって、トム・クルーズは俳優というより映画の主人公であるイーサン・ハントに見えてしまう。
テレビ視聴者の内部表現上の仮想空間では、ただの人間であるトム・クルーズは映画のスーパーヒーローであるイーサン・ハントとして機能してしまう。誰もがトム・クルーズをイーサン・ハントと重ねてしまう。
マスメディア側もそういう狙いであのような演出を容認しているわけで、マスメディア側が創り出した仮想空間に私たちの身体の一部が広がった感覚を覚え、さらには完全にマスメディア側がその仮想空間を支配しているわけです。
最近で言えば、南海トラフ地震臨時情報です。
マスメディア側でも、普段通りの生活をしながら地震に備えてくださいと正しく報道しているわけですが、文字通りマスメディアの大量の情報に押し流されて間違った解釈の方が優勢な仮想空間が創られてしまった。マスメディアの情報洪水によって誤った仮想空間が視聴者の内部表現を支配してしまい過剰反応してしまったわけです。
新型コロナにしてもそうです。
マスメディアはちゃんと伝えていました。
マスクは新型コロナ感染を防げないことや、ワクチンは感染することを防げないことも。
さらには慎重にマスメディアに接していればワクチン接種は完全に自己責任であることも分かったはずです。
しかしこれら以外の情報の方が圧倒的に多かった。
ほとんどの人はマスクで感染が防げてワクチンで感染が防げる仮想世界に生きてしまった。

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